9.11テロは米政府の陰謀 ![]()
おとといの毎日新聞が「同時多発テロは米政府の陰謀」という英紙「ガーディアン」の報道を紹介していた。昨年9月11日に米国防省に突っこんだアメリカン航空77便は存在しなかったし、ニューヨークの世界貿易センタービルにぶつかった航空機は、米連邦捜査局(FBI)が航空機を遠隔操作で指揮したというのである。
そこで、「ガーディアン」紙を見にゆくと、およそ次のようなことが書いてあった。
9月11日にペンタゴンを攻撃した飛行便は存在せず、ニューヨークとワシントンの攻撃計画は米政府機関の陰謀だったという本がフランスで出版された。
これはシェリー・メイサンの『恐るべき疑惑』という本で、その陰謀説によるとアメリカン航空77便という飛行便はもともと存在せず、この日の同時多発テロ自体がアメリカ政府による計画である。
著者はヴォルテア・ネットワークという著名な独立シンクタンクの社長だが、このシンクタンクはこれまでも左寄りのプロジェクトが多く、合理性がなく、ためにするようなものが多いと見られてきた。
しかし、あのテロがアメリカの陰謀だったという説は誰にも受け入れられやすく、イスラム過激派の策謀ではないということになれば、みんなが幸せな気持ちになれるかもしれない。が、一方では根拠のない無責任な主張であるという見方も強い。
米国防省のスポークスマンは「この本はアメリカ人の顔を平手打ちにして、いわれのない攻撃をしかけてきたようなもので、論外だ」と断じている。 しかしメイサンは、目撃者の談話が矛盾しているし、国防省に向かってくる飛行機の写真は全くないうえに、その残骸も撮影されてない。それに救助隊員の談話も、納得できるものはないと主張している。
さらに著者は疑問をぶつける。ペンタゴンの建物の正面は何故すぐに壊れなかったのか。また77便の乗客の運命はどうなったのか。彼らは本当に死んだのだろうか。
この本の主張に対し、仏ルモンド紙は、ワシントンは確かに事件の全貌を公表していない。その情報不足がうわさ話に輪をかけるのだろうと書いている。
たしかにニューヨークの場合は、ワールド・トレード・センターに飛行機がぶつかるシーンが1機目も2機目も映像でとらえられていた。しかしワシントンについてはそんなものはないし、飛行機の残骸も見たものはいない。いつまで待っても怪我人は運ばれてこなかったという救急隊員の話を読んだばかりでもある。
あるいはぶつかる前に、飛行機が一度バウンドしたというまことしやかな話も聞いたが、アメリカの報道はたいていが低空でまっすぐぶつかったような想像図を描いていた。また、あの事件が起こったとき、生中継のテレビは「国防省の駐車場で爆弾が破裂し、火災が発生しました」としゃべっていた。それが本当なら、ガーディアンの言う通りである。
そういえば、あのテロ事件で、藪大統領の支持率は3割程度から9割を超えるところまではね上がった。ダメな男が一挙に国のヒーローになったのだ。9.11テロがそのためだったとすれば、日米開戦のために真珠湾の陰謀をたくらんだルーズベルトと同じ狙いだったといえるかもしれない。
とはいえ、せんだっても崩壊したペンタゴンの現場を見たばかりである。あれがテロではなくて、FBIかどこか政府機関みずから爆弾を仕掛けたものとは、とても思えないのだが。
考えてみれば、毎日もガーディアンも、この記事をのせたのは4月1日付けであった。
(害無笑、2002.4.3)
エイプリルフール「決して嘘いつわりは申しません」
「人類の祖先を見つけた」「今日はエイプリフールだからね」(表紙へ戻る)