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<実験航空機>

個人用VTOL機

 高価で贅沢品だった乗用車は「マイカー」の呼称で普及した。同じく高価で特殊な技術がなければ扱えなかったコンピューターは「パソコン」と呼ばれて事務用品と化し、「ファミコン」として子どもの玩具にまでなった。同様にヘリコプターやVTOLが「ファミヘリ」「パソコプター」「マイTOL」などと呼ばれて個人用の乗り物になるのはいつのことだろうか。

 こうした個人用航空機の提案の場となっているのが、オシコシ実験機ショーである。本頁では先頃、今年のショーに展示された個人用VTOL機をご紹介したが、そのAMVエアクラフト社のVTOL機について、このほどやや詳しい資料を見つけたので、ここに掲載しておきたい。

 

 この個人用VTOL機は2人乗り。機体底部には前後に直径1.8mのダクテッドファンをつけ、ベーンによって噴射の向きを変える。主翼は機体が26°前傾したときに最大の揚力を発揮するように取りつけてある。この取りつけ角度は、ダクテッドファンの噴射の向きを直角にまで曲げる必要がないように考えたものだろうか。

 横に回って見ると、波をうったような基本構造が揚力を発揮するようになっていて、その上にキャビン部分が載っていることが分かる。

 後方から見ると、主翼の付け根がくびれていたり、尾部が幅の広い板状になっていて、それが前の写真のように湾曲していることが分かる。脚は滑走の必要がないせいか、なんだか貧弱に見える。もっとも前輪だけは、前の写真に見るように、しっかりしている。

 機体の前に置いてある看板には、次のような基本データが書いてあった。ただし、オシコシ・ショーの時点ではまだ初飛行の前だったから、これは設計値にすぎないが。

長さ

6.1m

スパン

6.1m

自重

400kg

総重量

816kg

ペイロード

270kg

手荷物搭載量

22kg

燃料搭載量

50ガロン

エンジン

マツダ・ロータリー(ターボ過給器付き)

出力

450hp

巡航速度

400km/h

航続距離

2,200km

実用上昇限度

7,500m

西川 渉、2003.9.6) 

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