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<ヘリ・エキスポ2003>

ユーロコプター2002年業績

 

 ヘリ・エキスポにおけるユーロコプター社の報道発表を見てみよう。同社の2002年業績は再び三度び、ヘリコプター・メーカーとしては最大であったという内容である。その記者会見は、先にお伝えしたアグスタ・ウェストランド社の会見と同じ日、30分ほど早くはじまったが、競争相手を充分に意識しておこなわれたものであった。

 概要は以下の通りである。

 2002年の売上高は25.1億ドルで、前年比12%増となった。

 受注数は新製機が301機だった。軍民合わせた市場シェアは47%とほぼ半分を占め、金額にして29%を得た。

 301機の内訳は下図の通りである。

 

 これらの受注は、金額にして14.3億ドルに相当する。ほかに補用部品、研究開発、その他の受注を合わせると、2002年の受注総額は27.3億ドルになる。

 軍用機の主な受注内容は、タイガー攻撃機がオーストラリアから22機、NH90がノルウェーから14機、EC725がフランス政府から10機、クーガーがスロバニアから2機の受注であった。ギリシアも戦術輸送用ヘリコプターとしてNH90を発注する意向を固めている。

 また民間機の主な受注内容は、AS350B3がアメリカ政府の国境警備隊から13機、カリフォルニア州ハイウェイ・パトロールから5機、ロサンゼルス・カウンティ警察から6機を受注した。

 ドイツ国境警備隊からはEC135を9機とEC155を2機受注している。

 2002年中の引渡しは320機であった。金額にすれば、世界市場の60%を占めることになり、前年の51%からさらに拡大した。この6割というシェアは当然、ユーロコプター社が世界市場で第1位に立ち、ベル社をさらに引き離したことを示すものである。

 ユーロコプター社のこうした成功は、10年前の独仏合併による発足以来、商品の整理と開発をつづけてきた結果である。この10年間の新規開発のもようを初飛行年によって見てゆくと、下表のようになる。

 アメリカではHH-65(AS365Nドーファン)が1984年以来、米沿岸警備隊で使われてきた。これまでに75万時間の飛行をしているが、ヘリ・エキスポ会場にはその1号機を展示してある。。HH-65は今後、能力強化のために今のLTS101-750Bエンジンをターボメカ・アリエル2C1に換装する開発作業が進んでいるが、その1号機が2002年に初飛行した。

 アメリカでの事業について、今年ユーロコプター社はミシシッピ州コロンバスに新しい工場を建設する。米国での事業拡大を考えてのことだが、これによりテキサス州ダラス近郊のグランド・プレイリーにある今の工場をどうするか。フランスではテキサス州の「政治的非妥協性」を問題にしており、このままヘリコプターの組立て作業をつづけるか、閉鎖するかは今後の問題である。

 「ミシシッピ州はわれわれを喜んで支援すると表明している。財務面でも拡大の可能性は大きい」と、ジャン・ビゲイ社長は語った。「テキサスの工場だけではこれ以上の発展の可能性は少ない」「事業の拡大は地元の支援が、気持ちの上だけでも必要なのだ」と。

 コロンバス工場は今年中に完成の予定。当面は、ここでAS350の最終組立てをおこなう予定だが、ユーロコプター社としては今後ますます米国市場での事業拡大をめざす。2002年は米国へ71機を送りこんだ。これはアメリカのタービン・ヘリコプター市場における48%のシェアに相当する。ということはアメリカだけの市場でも、前年に引き続いて第1位である。

 

 米国からの2002年受注数は69機であった。売上高は2億5,340万ドルとなった。2001年にくらべて13%増である。

 以上がユーロコプター社の報道発表だが、ドイツとフランスはイラク問題でアメリカに対抗しているように、ヘリコプターについても同様の姿勢を堅持していることがわかる。

(西川渉、2003.2.24)

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