<ヘリ・エキスポ2003>

初飛行せまるBA609

 

 ベル・ヘリコプター社はHAI大会の前日、2月8日午後、世界各国の報道陣を飛行研究センターに招いて、開発試験中の民間型ティルトローター機BA609を公開した。


ベル飛行研究センターへの曲がり角で見た「オスプレイ小路」の標識とベル社の看板

 BA609の地上試験は昨年12月にはじまり、5週間で32時間のタイダウン試験と走行試験をおこなった。タイダウン中は片発停止も試みている。走行試験は6回。いずれも1月30日におこなわれ、滑走路上でローターを前方へ5〜15°傾けて走った。最大速度は50ノット。

 こうした試験で予定通りの結果が得られた。必要馬力は予想よりも少なくてすんだという。


試験走行中のBA609(ベル社提供)

 BA609は史上初めての民間向けティルトローター機で、総重量16,800ポンド(7,620kg)。氷結気象状態での計器飛行が可能。エンジンは双発。速度500km/h、航続距離1,300kmで、同クラスのヘリコプターにくらべて、いずれも2倍である。

 機内は与圧され、パイロット2人のほかに乗客9人。もしくはビジネス内装にして乗客6人。


地上試験を終わったBA609原型初号機


BA609の計器パネル
窓の外から撮っていたら、中に入ってもいいといってドアを開けてくれた。
機内に入った初めての乗客ではないかというマニアックな気分。


主キャビンの真ん中に据え付けられた筒。ドラム缶を半分に切ったような大きさで、
試験飛行中の緊急事態にそなえる脱出口。底には穴があいていて、
何かあったら、乗員はここからパラシュートを背負って飛び降りるらしい。

 BA609の初飛行はこの春の予定。ベル社のマーフィ会長は4月17日というこまかい日取りまで発言した。そのあと原型4機で3,000時間の試験飛行をしたのち、2007年初めにJAR/FAR29の基準にしたがって型式証明を取得する。

 用途はオフショア、コミューター、社用ビジネス機、政府機関など。最近までの受注数は18か国40社から70機以上となっている。

(西川渉、2003.2.17) 

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