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ファーンボロ・ショー(4)

ソニック・クルーザー(U) 

 下のソニック・クルーザー想像図は、昨日の本頁を掲上した直後に見つけたものである。ソニック・クルーザーが今の空港施設でも運用可能であることを示すものらしい。旅客ターミナルはもとより、ボーディング・ブリッジでも滑走路でも、現用旅客機と同じ施設がそのまま使えるように設計される。

 同時に、1年前の機体形状にくらべて、最近の変化のもようがよく示されている。どこが変わったかは昨日も書いたが、新着の英「フライト・インターナショナル」誌(2002年7月30日号)の説明では、機首の形が変わり、大きな1枚の風防がついた。カナード翼は大きくなって、上反角がなくなり、昇降舵がつき、やや後方へ移動した。

 エンジン・ナセルの形状も変わって、エンジン全体がすっぽりと包まれるようになった。翼後縁には昇降舵がついた。2つの垂直尾翼は取りつけ位置がエンジン・ナセルの後方へずれた。内側への傾斜もなくなり、高く大きくなって、方向舵がつく。

 窓の列も前後に伸びて、胴体右側前方にはギャレーのサービスドアがつく。主翼には後縁と前縁に操縦翼面がつき、先端に向かってわずかながら上反角がついたそうである。


ソニック・クルーザーの最近の形状が分かる完成予想図

 こうしたソニック・クルーザーが果たして現実のものになるかどうか。その前途がはっきりしないのは、いうまでもなく需要の見通しが立たないからである。そのためにボーイング社も開発日程を少しずつ先延ばしにしているが、来年初めまでには正式開発に乗り出すか否かを決断するのではないかという。

 それには、エアラインが買ってくれるかどうかが問題で、そのためエアラインとの間では「スピードの価値」に関する真面目な論議がなされてきた。しかし答えはまだ出ていない。ボーイングのいうスピードの価値――すなわち時間価値ががどこまで認められるかが決め手となる。

 フィル・コンディット会長も「ソニック・クルーザーの可能性はかなり高い。けれども100%とはいえない」と語っているとか。


これは1年前の想像図

 

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 (西川 渉、2002.7.30)

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